数多くの翻訳会社からさまざまな論文翻訳サービスが提供されています。論文翻訳を依頼する際にどこの翻訳会社を選べばいいのか迷ってしまうでしょう。
論文翻訳は論文の目的や専門分野などによって翻訳会社を絞り込んで決めていきます。
本記事では、自分の論文翻訳に最適な翻訳会社を厳選するための5つのポイントをご紹介します。論文翻訳の翻訳会社をお探しの方は参考にしてくださいね。
論文翻訳の目的とは?

日本語で書かれた論文を国際ジャーナルに投稿するには、英語に翻訳する必要があるため翻訳や校正を翻訳会社に依頼します。
翻訳会社には大学や公的研究機関、企業から論文翻訳の依頼がありますが、次のとおりそれぞれ違う目的をもっています。
大学や公的研究機関の論文
大学や公的研究機関の研究者としての研究成果の発表であり、自分の評価や社会的地位の向上、所属する分野や業界の発展に貢献するための論文を指します。
研究のための資金は用意されていますが、予算の割り当ては永続的ではありません。
すでに資金をもらっているのだから、実績を証明して研究内容に価値があることを証明しなければ、次年度以降は予算を削減されることになるでしょう。
大学や公的研究機関の研究者には次のような特徴があります。
・国から研究のための予算が割り当てられている
・実績を証明しないと予算が削減される可能性がある
・博士号を有する研究者が多く、論文執筆経験がある
・論文は自分の業績の証明である
ある程度のキャリアがある研究者の場合は、自分で英語論文を執筆し、英語の精度を向上させるために英文校正のみを翻訳会社に依頼します。
論文が掲載された本数とジャーナルの知名度が評価の対象となるため、論文執筆から掲載までの所要時間の短縮と論文翻訳の質が重要になってきます。
以上、大学や公的研究機関の論文目的や用途を明確にすると、論文英文校正を専門サービスとし、自分が投稿するジャーナルに実績のある翻訳会社に絞り込めます。
企業の論文
会社の事業として研究開発業務などに従事する研究者が執筆する論文を指します。
社内のグループや部門単位、協力会社との共同開発など企業としての研究成果として論文を発表します。
企業の研究者には、次のように上記の大学や公的研究機関の研究者との違いがあります。
- 企業の一社員として利益を追求して会社を維持する任務がある
- 大学や公的研究機関より論文執筆経験者が少ない
- 論文の内容に独自の創意工夫や先進性が求められる
- 企業に求められる実用性や有用性の高さが重視される
企業の研究者は限られた予算内で、日常業務の片手間に論文執筆をすることになります。
日本語で論文を仕上げて、社内審査を経たのち翻訳会社に日本語から英語への全文翻訳を依頼する手順が主流になっています。
企業の論文においては、特に独自の創意工夫や実用性の高さについて正確な英語でどれだけ主張が伝わるかが重要な要件となります。
以上、企業の論文の目的や用途を明確にすると、企業の論文に理解があり、実績が豊富な翻訳会社に絞り込めます。
翻訳会社に依頼する際にチェックすべき5つのポイント

上述のとおり、第一段階として自分の論文翻訳の目的に合った実績のある翻訳会社を選定できるでしょう。
次に、第2段階としてチェックすべきポイントを5つご紹介します。
①専門分野に対応しているか
学術論文の研究分野は数多くの領域に細分化され、階層であらわすとさらに枝分かれしています。
たとえば、工学分野の情報科学の専門領域は人工知能、データマイニング、画像処理など数十種に分類されます。この研究領域の最小単位レベルで対応できる翻訳者が、翻訳会社に在籍しているのかどうかが重要な確認事項です。
翻訳会社のウェブサイトでは、対応可能な専門領域の実績や翻訳者のプロフィールを掲載しています。より具体的な専門領域の情報を提供している翻訳会社なら、論文の内容に合致した翻訳者を手配できるといえるでしょう。
翻訳会社FUKUDAIの翻訳料金・対応言語についてはこちらをご覧ください。
②ジャーナル掲載の実績があるか
論文翻訳サービスを専門とする翻訳会社のウェブサイトでは、受理された論文のリスト(ジャーナル名、論文のタイトル、著者名など)を掲載しています。
自分が投稿する予定のジャーナルに実績があるのか、同じ分野の研究者間で一流学術誌とみなされているジャーナルに実績があるのかなど確認しておきましょう。ウェブサイトにある口コミ、お客様の声なども参考になります。
同じ分野の研究者同士で「論文翻訳を依頼するならどこの翻訳会社がいいか」については情報交換されているでしょう。実際の利用者に直接聞く体験談は良い情報だけではなく失敗した例などもあり、より現実的な判断材料となります。
③必要な論文翻訳サービスを選べるか
著名な英文ジャーナルの厳しい審査を通過するには、研究内容が優れていることはもちろんですが、正確で読みやすい英語論文に仕上げなければなりません。論文翻訳には念入りなチェックが必要になります。
翻訳会社の論文翻訳サービスでは、執筆者の英語レベルや仕上がりレベルの希望によりクロスチェックの実施、ネイティブチェックの人数や回数の指定ができます。
論文執筆経験がない人は投稿先のジャーナルを探すのもひと苦労です。ほかの業務を優先して論文投稿の一切を依頼したい場合もあるでしょう。翻訳会社の論文翻訳サービスには、ジャーナルの選定サポートから代理投稿まですべての工程においてのサービスが提供されています。
一方で論文執筆に慣れている人でも、以下の点については客観的な目によるチェックを受けたほうがいいでしょう。
・英語として自然な表現になっているか
・該当分野特有の表現や言い回しを使用しているか
・投稿する論文に適した文章形式になっているか
学術出版業界の最新事情に精通した翻訳会社によるネイティブチェックや最終原稿チェックなどを受けることで、ジャーナルに受理される確率を高めます。
論文翻訳は個人によって必要なサービス内容が違うため、要望に応じて柔軟にサービスを提供してくれる翻訳会社なら効率よく作業が進むでしょう。
④サポート体制はあるか
論文執筆からジャーナル受理まで、翻訳会社とは長期間のお付き合いになります。
以下のようなサポート体制が整っていると安心です。
・専任のコーディネーターが最初から最後までサポート対応してくれるか
・校正に対する質問に答えてくれるか
・誤りを指摘するだけではなく、今後執筆者本人が実践できるようアドバイスしてくれるか
・投稿後の査読コメントに対する原稿修正の校正に対応してくれるか
・追加できるオプションのアフターサービスがあるか
論文翻訳サービスで扱うのは学術論文ですが、人が書いたものを人が翻訳や校正を行うという作業です。翻訳会社のスタッフと接したときの印象や受け答えなどに好感がもてるか、話をすぐに理解してくれるかなどの人としての相性も見極めのポイントになります。
⑤価格と品質が希望どおりか
論文翻訳は各翻訳会社のサービス内容と料金設定によって文字単価は8円代~40円代(日英翻訳の場合)と価格にかなり幅があります。
論文翻訳の費用を確定するにはまず翻訳会社に見積もりを依頼してみましょう。希望するサービス内容と文字数、希望納期をリストアップしておくと見積もり発行が効率よく進みます。
新たな翻訳会社と取引をする場合は、無料トライアルで事前に翻訳の品質を確認しておきましょう。
数社に見積もりの発行を依頼し、価格と品質が妥当であるか比較検討して見定めていきましょう。
翻訳会社FUKUDAIの無料翻訳トライアルはこちらをご覧ください。
論文翻訳は実績のある翻訳会社にご相談ください

英文ジャーナルの審査を通過するには、論文翻訳の出来映えが重要な要素となります。
FUKUDAIの論文翻訳サービスでは、学術論文翻訳のキャリアが長く、論文原稿の専門分野に合った翻訳者が担当します。お客様のご要望に応じて最適なサービスを提案させていただきます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
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